「黄色い目の魚」 佐藤多佳子

あー、青春だぁ。

でも、青春☆☆☆っていうテンションじゃないな。
なんかこう、もっとひりひりする感じ。傷にしみる感じ。
あー、でもつまりすごく良かったってことだな、うん。
やっぱ佐藤さん好きだなぁ・・・。

あー、言葉が出てこない・・・。


絵が出てくるのって、なんかうれしい。
私も絵が好きだから、あ、わかるかも、っていうのがけっこうあって。
木島の、限界が見えちゃいそうでマジになるのがこわい、という感情もよくわかる。

それにしても佐藤さん、やっぱり感情表現上手。
主人公たちの気持ちが直に響いてくる。
そしてやっぱり感想が書きづらい(苦笑)。
うーん、頭で理解する前に直に響いてきちゃって、どこがいいとかどう感じたとか、なかなか言葉にできない。
もっと本当はいろんなこと考えたし感じたのに。

あー、もうめちゃめちゃのぐちゃぐちゃだ・・・。

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「一瞬の風になれ」 佐藤多佳子

一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ--
やっと読めた・・・!
通学の最寄り駅の本屋さんで「イチニツイテ」を買おうとしたら「ヨウイ」しかなくて、家から離れた○善(意味なし?)で「イチニツイテ」だけを買って、
読み終わったので最寄り駅の本屋さんで「ヨウイ」を買おうとしたら、今度は「ドン」しかなくて・・・、
という何とも間の悪さを遺憾なく発揮してしまい、やっと昨日「ヨウイ」「ドン」を入手できました。


今年のマイベストかもです(「DIVE!!」とも迷うが・・・)。
読むごとに、1冊ごとにどんどん加速していく感じ。止まらない。
そして第一部より第二部、第二部より第三部、とどんどんどんどん面白くなる。
こんなふうに止められない読書って久し振りかも。
主人公の一人称だから情景描写がすごく生き生きとしていて、また同時に感覚的で、試合のドキドキや不安や喜びがすごくストレートに伝わってくる。

新二は一試合ごとに結果が出てくる。どんどん速くなって連と一緒に走れるようになっていく。
連は真面目に練習をするようになってもっと速くなって、負けたくない、勝ちたい、と思うようになっていく。
そういう、能力だったり心情だったりの変化がすごく丁寧。
特に連。最初ダメダメだった連を知っているから、3年になって心も体も成長した連が結果を出したとき、もう鳥肌が立った。
天才に囲まれながらも決してくさることもせず、みんなの想いを抱えて一本、一本全力で向かっていく新二もすごくいい。
ネギもいい。桃内もいい。谷口もみっちゃんも・・・。もう、みんなみんなすごくいい!大好き!

・・・・・。

佐藤さんのお話って、なんだか感想がすごく書きにくい気がする。
頭で理解する前に感覚的なところに直に響いてきちゃって、鳥肌が立ったり涙が出たりどきどきしたりしたことを上手く言葉として表現できない。
でも、まぁつまり、一言で言うと、


読んで、読んだらわかるからとにかく読んで!!

という感じ(笑)。
迷っているなら読め!こんなわけわからん感想読むくらいなら実際に読め!です。

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「一瞬の風になれ」 佐藤多佳子

一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ--

「速くなる」
ただそれだけを目指して走る。
白い広い何もない、虚空に向かって…………。
春野台高校陸上部。とくに強豪でもないこの部に入部した2人のスプリンター。ひたすらに走る、そのことが次第に2人を変え、そして、部を変える。「おまえらがマジで競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」思わず胸が熱くなる、とびきりの陸上青春小説、誕生。

               ・

あぁー。後悔してる・・・。
何でだ。何であの時私は1冊しか買わなかったのだ・・・。
あの時もう200円あれば・・・せめて「ヨウイ」まで買えたのに。。。
ウチの近くの本屋さんには在庫がないから学校帰りに買えないじゃないかぁ!
続きが読みたい。。。
この前の朝日新聞に載っていたあさのあつこさんと同じ状況になってしまった・・・。

面白かった。この先どうなるのかすごく気になる。
なのに・・・っ(しつこい)。

佐藤さんの作品はなんかすごく素直な感じがする。
ストレートで、変に気張ったところもなくて、とにかくすんごい真っ直ぐ、という感じ。
はじめて読んだとき、こんな書き方する人いるんだ!と驚いた。
なんだろう、すごく感覚的な感じがした。
瑞々しいってこのことだなって感じた。

最近ドストエフスキー読んでいたから、こういうのすごく新鮮。
ドストさんとは正反対って感じ。

あー、はやく続きが読みたい・・・。

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「しゃべれどもしゃべれども」 佐藤多佳子

しゃべれどもしゃべれども
俺は今昔亭三つ葉。当年二十六。三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、未だ前座よりちょい上の二ツ目。自慢じゃないが、頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。そんな俺に、落語指南を頼む物好きが現われた。だけどこれが困りもんばっかりで…胸がキュンとして、思わずグッときて、むくむく元気が出てくる。読み終えたらあなたもいい人になってる率100%。

              ・

佐藤さんの作品って、別に盛り上がりどころが無いんですよね。なんでもないような、日常の中の些細な話で、ドラマチックでもないし、衝撃的なラストもない。だけど、なんだかじんわりと沁みこむような文章で、読後感は気持ち良い。痛快、に近い爽快感ではなく、清々しいという意味での爽快感に溢れている。

佐藤さんの作品はまだ「サマータイム」とこれと2作しか読んだことはないけれど、とても丁寧で瑞々しくて、登場人物たちへの愛情が感じられる文章だと思う。私の中では、佐藤さんの作品と湯本香樹実さんの作品は同じ系統という印象(湯本さんの作品は「夏の庭」しか読んだことがないけれど・・・)。どちらも優しくて、瑞々しくて、読んだあとじんわりとあたたかくなる。こういう文章って女性特有なのかな?男性の作家さんだとこんなに瑞々しい文章って読んだことが無いかもしれない。

こちらは、前に読んだ「サマータイム」のような静かで繊細な感じとはちょっと違って、とても臨場感がある。登場人物たちがすぐそばにいてその息遣いが聞こえてくるようで、ちょっぴりドキドキした。

こういうあったかい話は良いですねぇ。ホント、なんとなく、頑張ろうかな、というような元気が出てきます(いい人になったかは謎・・・)。

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「サマータイム」 佐藤多佳子

サマータイム

佳奈が十二で、ぼくが十一だった夏。どしゃ降りの雨のプール、じたばたもがくような、不思議な泳ぎをする彼に、ぼくは出会った。左腕と父親を失った代わりに、大人びた雰囲気を身につけた彼。そして、ぼくと佳奈。たがいに感電する、不思議な図形。友情じゃなく、もっと特別ななにか。ひりひりして、でも眩しい、あの夏。他者という世界を、素手で発見する一瞬のきらめき。鮮烈なデビュー作。

              ・

文章が、とても好きです。いいなぁ。好きだなぁ、この感じ。私がこんなこと言うのは変だけど、でもとても透明感があるというか、瑞々しくて、綺麗。優しくて切なくて、でもぬくもりが感じられる。情景描写や会話が、繊細で、静かに息づいているように生き生きしている。たとえば、「陽気なギャング」のような活力ある“生き生き”とは違うけれど、こちらの文章もとても生き生きしている。そしてとても映像的。綺麗で優しいけれど、だからこそどこかさびしげで・・・。イメージとしては、夏の終わり、みたいな。夏の終わりのようなキラキラと切なさを併せ持っている作品、という印象。どこかさびしいけれど、これから新しいことがはじまる、というなんとなくそわそわしたかんじ。

どことなく、湯本香樹実さんと同じにおいがした。「夏の庭」とか。

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