「ブレイブ・ストーリー」 宮部みゆき

そういえば、「ブレイブ・ストーリー」読みました。

もう何度も読んだけど、やっぱり良いなぁ・・・。途中はもろにRPGの中みたいで、だけどなんだか人間臭くて変に現実的で・・・。“ファンタジー”というオブラートに包まれているけれど実際はかなり辛辣な、読んでいてドキッとさせられるようなところも多々ありました。そんなところは宮部さんらしい感じ。そしてそんなファンタジーが大好き。

でも、やっぱりファンタジーにはファンタジーだからこそというべきか、逆に現実が浮き彫りになるっていうところがあると思う。良いファンタジーであればあるほど。だからファンタジーは面白い。

上巻の亘の身に降りかかってきた生々しいほどの現実。私はまだ亘の側からしか物事を考えたり感じたりできないと思うけど、だからこそ亘の気持ちが良く理解できた。こんな辛い目にあっている子供たちがいっぱいいるのかな、と思うとこっちまで辛くなってきた・・・。

旅を続けるうちに最初は頼りなかったワタルがだんだんと自分で考えたり、自分の足で立って歩いていこうとしていくさまは、何だかワタルがかっこよく思えた。

そして最後の、ワタルの分身との戦い、ミツルとの再会、ワタルの願い―。苦しいくらい切なかった。もう無いものねだりをしないワタル。辛い現実も受け容れて消化して自分のものにしてしまおうとするワタル。ベッドの下でうずくまっていた亘は、もうそこにはいない。

自分も、ワタルと一緒に旅をして学び、少し成長できた気がする―かな。

★★★★★

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