「火怨」 高橋克彦

    
辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。八世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弓流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。
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ちょっと前に、もう何度目か忘れたけれどまた読んだ。
これは…、凄いな。今までに無いな、あんなに泣いた本。
数えられないほど読んだのに、いつも泣いてしまう本。
あんなに全力でむさぼるように読んだ本。
読み終わったあと、あんなに放心してしまう本…。

下巻は1人で読んでいたのをいいことに、電話も無視したし、誰か来たけど居留守もした。それどころじゃねぇ!って勢いで、ただ読んだ。
嗚咽も堪えずに泣いた泣いた…。
読み終わったあと、テスト前だったけれど勉強も手が付かなくて、思い出すだけでまた泣けてきて、翌日は目を腫らした。
唇を噛みしめすぎてひりひりした。
歴史物は結末を知っているだけに、彼らが生き生きとしていればいるほど辛い。
ものすごく躍動感があって臨場感があって読まずにはいられないんだけど、読み終わりたくない。
下巻の5分の1はずっと泣きっぱなしだった。

もう、どこが良いとか冷静にいえないな。それくらい、凄かった。物凄い。
今回はすごく感情的で散漫な文章になっちゃったな…。
また今度、ほとぼりが冷めたらもう少しマシなこと書きます。たぶん。
 
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阿弖流為は大好きだけど、「火怨」の阿弖流為がやっぱり一番好きだ。
澤田ふじ子さんの「陸奥甲冑記」を読んだけど、こちらは「火怨」のインパクトが強すぎて、あんまり面白くなかった。
なにしろ蝦夷たちの団結が弱っ!とびっくり。微妙な設定の違いにも馴染めなかったし。耳無のところはちょっとよかったけど。

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