「サウスバウンド」 奥田英朗

小学校六年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても「変わってる」と言う。父が会社員だったことはない。物心ついたときからたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、ほかの家はそうではないらしいことを知った。父はどうやら国が嫌いらしい。むかし、過激派とかいうのをやっていて、税金なんか払わない、無理して学校に行く必要などないとかよく言っている。家族でどこかの南の島に移住する計画を立てているようなのだが…。型破りな父に翻弄される家族を、少年の視点から描いた、長編大傑作。

                  ・   

良いですね。
第1部はひたすら、二郎頑張れ…的に(?)物語が進んで行ったけれど、第1部の終わりあたりからスピードが出てきて、2部は一気読みだった。
凄いです。
もの凄くパワフル。
こんな父親いたら疲れるだろうな~と思ったし、それは今も変わらないけれど、でも最後にはそんな一郎がとても恰好良く思えてくる。
みんなの憧れるような“ヒーロー”にはなり得ないし、一郎の言動は極端すぎることもあってうなずけないこともあるけど(うなずけないことのほうが多いかも?)、だけど惹かれずにはいられない。
圧倒的な吸引力を勝手に感じました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)